不登校や引きこもりの人の支援活動に取り組むNPO法人With優(米沢市、白石祥和代表・H12卒)が、鶴岡市由良2丁目で整備を進めてきた会員制宿泊施設「海の家」が完成した。不登校の子供とその家族らに大海原を身近で感じ、特別な時間を過ごしてもらう。

リラックスできる図書室などを設けた「海の家」=鶴岡市由良2丁目

「ゆっくり自分と向き合う時間に」

クラウドファンディング(CF)で約110万円の資金を集め、総事業費約500万円をかけて木造2階建ての民家(延べ床面積約210平方メートル)を改修した。最大12人が泊まれる宿泊室のほか、ハンモックを設置した図書室、卓球ができる部屋、キッチン、風呂、トイレを備える。

海岸までは100メートルほどで、運営するフリースクールの利用者や生活困窮世帯の子どもたちを対象にした宿泊体験場所としても活用する。白石代表は「学校に行けない、行かないことを選択した子どもたちに『もう一つの故郷』をつくりたかった。保護者を含めゆっくりと自分に向き合う時間にしてほしい」と話す。

会員は不登校やひきこもりの支援に理解がある人を対象に募り、入会料は2千円。1泊当たりの基本料金は大学生以上4千円、中高生2千円、小学生千円、未就学児無料。冬季間は閉館する予定。問い合わせはWith優0238(33)9137。

2024年7月7日山形新聞より