「日本一美酒県山形伝道師」の育成研修を終了し、記念撮影する受講者たち=山形市・県酒造会館

本県の日本酒造りの奥深さを知り、魅力を国内外に発信する役割を担う「日本一美酒県山形伝道師」の育成研修が27、28の両日、県内各地で繰り広げられた。東京などで酒関係の仕事に携わる女性5人が酒蔵での研修や座学を受け、「日本一美酒県」を掲げる本県酒造業界の神髄に触れた。

県の事業で県酒造組合(会長・佐藤一良鯉川酒造社長)が受託し運営した。和酒コーディネーターやジャーナリスト、飲食店主などの5人は27日に中沖酒造(川西町)古沢酒造(寒河江市)で酒造りの現場を見学し、県産酒に合う料理のペアリングにも臨んだ。

28日は締めくくりとして、山形市の県酒造会館で同組合の小関敏彦特別顧問(S49卒)から講義を受けた。県産酒造好適米の特徴や、酒の香りを左右する酵母の種類、県内酒造の酒造技術者が腕を磨く県研醸会の貢献度などを学んだ。

最後は佐藤会長から修了証を受け取り、「県産酒にとどまらず、日本酒全体の魅力を広めてほしい」と激励を受けた。東京・西麻布で、飲食店「EUREKA!(ユーリカ)」を営む千葉麻理絵さん(40)は「山形は優れた指導者と優れた技術者が酒の品質を高めている。もっと県産酒が飲まれるよう魅力を広めたい」と話した。

2025年3月29日山形新聞より