県高校野球連盟の新会長・安部康典さん(58・S60卒)

アルペンスキーの選手、指導者として長くスポーツに関わってきた。高校野球の経験はないが「本番までの努力、準備が結果につながる点は共通している」と強調する。「選手を第一に考えてバックアップする。現場は健全な育成につながる指導を求めていきたい」と意欲を語る。

数学教諭で、振り出しの新庄南高や米沢工業高などで勤務。今春、山形工業校長となった。新南では女子ソフトボール部、米工ではスキー部の顧問を務めた。教育行政にも携わり、2022年度には県高校教育課長として県立高の魅力アップや活性化の施策立案に取り組み、産業系高校が自治体や地元産業界と連携する「フューチャープロジェクト」の実施につなげた。

昨夏の全国高校野球選手権大会では本県代表の鶴岡東が初戦で聖光学院(福島)を破り、早実(西東京)と延長タイブレークの接戦を演じた。プロでは、今月西武の左腕菅井信也投手(山本学園高出)が昨季に続いて勝利を挙げた。これらを踏まえ「県内の選手と指導者の努力が実を結んでいる」と説明した上で、さらなる全国上位入りの鍵を握る投手力向上を後押しする考えを示す。

休日は望遠レンズ付きの一眼レフカメラを手に「ほとんど家にいない」。被写体はバスケットボールなどに取り組む自身の子どもと、指導するスキースポーツ少年団のメンバー。単なる記念写真ではなく、連続撮影して指導に役立てている。

教職の妻朋子さん(53)、高校3年の次女と、出身地の米沢で暮らす。長男は独立して県外に住み、長女は県内の小学校教員として勤務する。

2025年4月17日山形新聞より