昭和の日常を切り取った作品が並ぶペーパークラフト展=寒河江市・道の駅寒河江チェリーランドさくらんぼ会館

ペーパークラフト作家中村隆行さん(68・S50卒)=米沢市木場町=の作品展が、寒河江市の道の駅寒河江チェリーランドさくらんぼ会館で開かれている。昭和に日常を切り取った心温まる約90点が並ぶ。

作品は紙を切り貼りして立体的に仕上げる。木の下で出会った夫婦の生涯を春夏秋冬で表現したものや、約50人の子どもたちが校庭の雲梯や登り棒で遊ぶ力作が目を引く。発光ダイオード(LED)と組み合わせた作品のコーナーもあり、太宰治、夏目漱石ら文豪が集う居酒屋、夜行列車内などが幻想的な雰囲気を醸し出している。

客でにぎわうおでん屋の屋台、電話ボックスを再現した作品は、古き良き時代を感じる。同市新山町、無職伊藤雅敬さん(82)は「川へ飛び込んだり、虫を捕まえたりと子ども時代にやっていた遊びが作品になっている。人生を振り返っているみたい」と感動した様子だった。6月8日まで。

2025年5月16日山形新聞より