「ラーメンのスープは、残す勇気が必要」。こんな注意が管理栄養士や内科医の研究から導き出された。

週3回以上・飲酒し一杯 死亡リスク調査

山形市は山形のラーメンの愛称「山ラー」を商標登録している=山形市

 山形大学と山形県立米沢栄養大学の共同研究による疫学調査で、山形の県民食であり、日本の国民食のラーメンを週3回以上食べるグループは、週1、2回食べるグループに比べて死亡リスクが1.5倍に高まる傾向があった。

 長年にわたり県民の疫学調査をしている山形大のコホート研究データをもとに、健康診断を受けた県内の40歳以上の6725人について調べた。ラーメンを食べる頻度が「月1回未満」「月1~3回」「週1、2回」「週3回以上」の4グループに分け、死亡リスクとの関係を追跡調査。この成果が8月に研究論文として国際科学誌「The Journal of Nutrition, Health and Aging」に掲載された。

国際科学誌「The Journal of Nutrition, Health and Aging」に掲載された論文

 調査の結果、「週3回以上」のグループは肥満や飲酒、糖尿病、高血圧との関連が認められ、統計的に有意とは言えないものの、基準とした「週1、2回」のグループより死亡リスクが1・52倍高かった。

 さらに、性別、年齢、「スープを半分以上飲む」などに分類して分析。70歳未満で「週3回以上」のグループの死亡リスクは「週1、2回」の2.20倍高く、70歳以上で「週3回以上」だと死亡リスクは0.91倍の低い傾向となった。

 飲酒後にうまい「締めの一杯」のリスクも示された。飲酒ありで「週3回以上」は、「週1、2回」より2・71倍死亡リスクが高く、飲酒なしで「週3回以上」は0・36倍と低かった。スープを飲み干すことの危険性も明らかに。「スープを半分以上飲む」グループで「週3回以上食べる」グループの死亡リスクは1・76倍だった。

塩分取り過ぎに

 特に注意が必要なのは、ラーメンを週3回以上食べる70歳未満の男性で、スープを半分以上飲み、飲酒する人だ。論文の主任研究者で管理栄養士の鈴木美穂・県立米沢栄養大講師(栄養学)は、「ラーメン1杯の塩分は一日の摂取量の目安を超えるものもあり、取り過ぎにつながりやすい」と指摘する。「健康的に食べるには、スープを残す勇気が必要です」

食べ方に注意

 1世帯あたりのラーメンの外食費で、山形市は3年連続で全国1位(家計調査、都道府県庁所在地・政令指定都市)。市は「ラーメンの聖地、山形市」を宣言、県も「ラーメン県そば王国」を商標登録するなど、PRに力を入れている。

今田恒夫・山形大医学部教授(公衆衛生学・S58卒)

 研究メンバーで内科医の今田恒夫・山形大医学部教授(公衆衛生学・S58卒)は「臨床でも言っているが、何でも食べ過ぎはダメ。夜遅く飲酒後の締めに食べるなどはすすめられないが、食べ方に注意すればいい」と話している。

2025年9月23日朝日新聞より