令和7年11月1日、福岡県朝倉市総合市民センター大ホールにおいて、「人づくりは国づくり~治世安民のための藩政改革~」をメインテーマに、第22回全国藩校サミット朝倉大会が開催された。地域の教育、文化を創り出した全国80を超える藩校の関係者が学びあい、交流を重ねる場として開催されてきた。

(徳川宗家を中心とした旧藩主のそろい踏みは圧巻です。)

朝倉市は「秋月三名君フォーラム」などの取り組みで、宮崎県高鍋市、米沢市と連携し、交流を重ねてきている。高鍋藩第六代藩主秋月種実の正室春子との間に生まれた兄弟、秋月種茂と上杉鷹山、そして種茂の次男であり秋月藩第八代藩主黒田長舒が、それぞれ藩政改革に取り組み、善政を施したことから「秋月三名君」と謳われている。米沢市と交流が重ねられている朝倉市での開催ということで興譲館同窓生7名を含む11名が米沢藩関係者として参加した。

午前、藩校活動報告会があり、米沢藩興譲館、熊本藩時習館、秋月藩稽古館が選ばれ、興譲館からは鈴木基同窓会副会長が報告した。内容は米沢市の紹介、藩校興譲館から現在までの250年の変遷について、興譲館命名の由来、校風、明治以降の上杉家との関わり、戦後の興譲館の教育精神、偉大な先人、同窓会活動、米沢市の教育における米沢の心などについて説明した。

午後からはオープニングアクトとして秋月中学校生徒による「稽古館の教え」の暗唱が行われた。続いて歴史作家の河合敦氏による「人づくりは国づくり~治世安民のための藩政改革~」と題した記念講演が行われた。そして、亀井神道流西日本吟詠会による「亀井南冥詩吟」が行われた後、高鍋藩秋月家、米沢藩上杉家、秋月藩黒田家の当主と徳川家宗家、水戸藩徳川家当主による当主座談会があった。その後出席旧藩主の紹介、朝倉宣言の発表があり次期大会開催地として大和郡山市・郡山藩が紹介され引継書の受け渡しが行われた。

夕方からは交流会が開催され、各藩校関係者による活発な意見交換が行われた。

(懇親会:秋月藩十五代黒田長幹当主と)

(懇親会:上杉邦憲様を囲んで)

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同窓会副会長 鈴木 基 記