30年超無休 自殺予防に貢献

自殺を考えるまで思い詰めた人などに寄り添い続ける社会福祉法人「山形いのちの電話」が、本年度の厚生労働大臣表彰で、保健文化賞を受けた。相談件数は年々増えているものの、本県の自殺者数は全国平均を下回っている。自ら命を絶とうとしている人の最後のとりでとして、30年以上、年中無休で相談を受け付け、本県の自殺予防に貢献した点が評価された。

保健文化賞を受賞した山形いのちの電話の長谷川憲治理事長(右・S40卒)と永沢孝事務局長=山形市

1950(昭和25)年に創設された賞で、保健衛生分野などで貢献した団体・個人に贈られており、本県関係の受賞は27年ぶり。77回目の今回は山形いのちの電話を含め、全国の10団体3個人に贈られた。

山形いのちの電話は94年10月に開局し、山形、鶴岡の両市を拠点に活動している。毎日午後1~10時、ボランティアが電話で相談を受けている。昨年の相談件数は8109件で直近20年で最多となった。年々増加傾向となっており、昨年、「自殺の準備をする」といった差し迫った内容は1割ほどの719件となり、直近10年間で2番目に多かった。

県によると、本県の自殺者数は2006年の381人をピークに減少傾向が続いている。昨年は23年と同じ156人で、平成以降で最少となった。人口10万人当たりの自殺者数は全国平均の16.3人を下回る15.6人。相談態勢の充実化などの成果もあるとみられるが、山形いのちの電話が寄与している部分もあるとされる。

贈呈式は先月19日、東京都内の明治記念館で行われ、長谷川憲治理事長(S40卒)が表彰状を受け取った。長谷川理事長は「現在の92人を含め、これまで歴代の相談員みんなで受けた賞。これからも一人でも多くの相談を受けられるように活動する」と話した。

2025年12月17日山形新聞より