「遊びづくり」テーマに講義・学生の相互理解を重視
フェンシング元五輪代表で、ヤマガタアスリートラボ代表理事の池田めぐみさん(46・H10卒)=南陽市椚塚=が本年度、東北芸術工科大(山形市)の非常勤講師に就いた。「遊びをつくる」をテーマにスポーツの原点である遊びの楽しさや、コミュニケーション力を教える。芸術という異分野での挑戦だが、「学生が世の中を多様な切り口で見るきっかけになればと思う」と教壇に立つ。
東北芸術工科大で非常勤講師を務めている池田めぐみさん(H10卒)=山形市・同大 非常勤講師の話は昨年10月、芸術学部の石沢恵里准教授から誘いを受けた。石沢准教授は「池田さんの経験や視点を踏まえ、深く思考する力を学生に身に付けてほしい」と期待する。講師は1年生前期の美術基礎演習。4月中旬~6月上旬の7日間、基本的に80分の講義を2コマ担う。大学全体をフィールドに遊びの探求や構成の検討に加え、動画作成や発表会を予定している。安心安全や尊重、楽しさを重視する。
4月28日に行われた講義には約40人が出席した。グループワークで紙風船やゴム風船、ひもを使いどんな遊びができるのか自由に考え、人数や関係性、時間軸を考慮した遊びの構成の検討に臨んだ。池田さんは学生と常に会話しアイデアを引き出す。「不満や不平があれば、ため込まず言語化してほしい。互いを理解しながら改善していこう」と呼びかけた。
評価は「授業態度」(20%)と動画作成の「成果物」(80%)。学生たちは池田さんの講義を受け、「運動と芸術は関わりがないと思っていたが、協力して一つのものを生み出す視点では共通点がありそう」などと感想を話した。
「できる、できない」で評価せず、どうやったらみんなで楽しめるかを考えることに重点を置き、「社会に出れば自分と合わない人とも仕事をする。落としどころを探る場面もある」と池田さん。主体性や発想力、協調性を重視し「遊びをつくる過程で将来につながるスキルや考え方のヒントをつかんでほしい」と望んだ。
プロフィル
いけだ・めぐみ フェンシングで2004年にアテネ、08年に北京の両五輪に出場。22年に一般社団法人ヤマガタアスリートラボを立ち上げ、健康増進事業を続ける。日本スポーツ協会理事なども歴任。日本財団がアスリートによる社会貢献事業を顕彰する「ヒーローズ・アワード2025」に選出された。26年度から山形大で広報担当の理事・副学長(非常勤)に就いた。
2026年5月6日山形新聞より




