米沢藩(米沢市)9代藩主・上杉鷹山、兄の高鍋藩(宮崎県高鍋町)7代藩主・秋月種茂、おいの秋月藩・黒田長舒(ながのぶ)と、秋月家から出た3人の名君について学ぶ「秋月三名君フォーラム」が16日、米沢市の伝国の杜置賜文化ホールで開かれた。パネル討論や講演を通じ、医学的観点で3藩主の功績に理解を深めた。

高鍋藩秋月家から出た3藩主の医療政策を語り合ったパネル討論

パネル討論では、主催した米沢・朝倉交流会の会長で元米沢市立病院副院長の北村正敏さん(S41卒)、秋月家当主で元東京警察病院形成外科部長の秋月種高さん、秋月藩医・加峰家子孫で医学博士の加峰弘毅さんが登壇。米沢出身の堀田学拓殖大准教授(H9卒)をコーディネーターに「医は仁術~医療政策にみる三名君の仁政」と題して語り合った。

北村さんは「鷹山が医療政策を重視したことで藩内の医療レベルが向上し、領民生活が荒廃しなかった」と説明した。秋月さんは種茂が世界で初めて“児童手当”や“年金”の制度を設け、国づくりのため人を大切にする施策を徹底したと強調。加峰さんは領民の健康管理や秘伝技術の普及に注力した秋月藩の医療政策を語り、藩医の緒方春朔が日本で初めて天然痘の予防接種に成功したと紹介した。

米沢市上杉博物館上杉文化研究室の角屋由美子室長は「米沢藩医学の発展と上杉鷹山」をテーマに基調講演した。鷹山が母や妻子を病気のため早くに亡くし、医学の重要性を痛感したと指摘。「多くの若者を留学に出して医学を学ばせ、米沢藩に優秀な医者が多かった」と解説した。養父・重定を看病して回復させた経験を基に、看病休暇制度もつくったと述べた。

福岡・朝倉の保存会、市民歌舞伎を披露

甘木盆俄保存会が市民歌舞伎「春朔センセの夏祭り」を披露した秋月三名君フォーラム=米沢市・伝国の杜置賜文化ホール

朝倉市の伝統芸能「甘木盆俄(あまぎぼんにわか)」保存会は市民歌舞伎「春朔センセの夏祭り」を披露。緒方春朔の物語を演じ、花笠踊りや舘山りんご、米沢牛、米沢鯉の「米沢味のABC」も登場させて市民を喜ばせた。

三名君フォーラムは3市町で順番に開催している。

2026年5月20日山形新聞より