米沢・白子神社、2年前から開催・「信じればかなう」振興会、初めて一般開放

米沢藩9代藩主・上杉鷹山が藩財政再建の誓いを立てた米沢の白子神社(しろこ・進藤啓二宮司)に知る人ぞ知る「パワースポット」がある。1300年以上前の創建時からあるという「願い石」。6月9日の「ロック(石)の日」に合わせ、石に感謝する祭りが2年前から開かれ、今年は存在を広く発信しようと一般参加も呼び掛けた。祈祷した小型の願い石も配られたが、ご利益はいかに―。

上杉鷹山も藩財政再建の誓いを立てたであろう願い石(左端)に感謝した「願い石祭り」=米沢市・白子神社

白子神社は712(石銅5)年創建と伝わり、祭神は火産霊大神(ほむすびのおおみかみ)、埴山姫大神(はにやまひめのおおみかみ)、大宜都姫大神(おおげつひめのおみかみ)。置賜地域を収めた歴代領主から深く信仰され、上杉家も米沢城鎮守として崇敬。願い石は長く本殿奥に鎮座し、願いをかなえる神の持ち物として大切にされてきた。

鷹山(当時は治憲)は1767(明和4)年、17歳で家督を継いで藩主となった。困窮していた藩財政の再建を誓い、米沢城北方の白子神社に出向き、2度にわたって倹約と再建の決意を記した誓詞を奉納。願い石の御利益からか、誓い通り再建の道筋が付いた。

願い石は大正時代の米沢大火で社殿が焼失した際、今の鳥居脇に移されたと伝わる。鷹山の逸話から「自ら目標を達成する」という覚悟を神前に誓うことで、大願成就を後押ししてくれる存在に。参拝者になでられ、多様な願いを受け止めたきたとみられる部分は、磨かれて輝きを放つ。

一方で石を知らない市民も多く、県内外に存在をPRしようと白子神社伝承振興会(本多和彦会長・S41卒)が祭りを一般開放した。先行き不透明な中、存在を知った人々が不安を解消し、何か誓いを立てて前に進んでほしいという思いも込めた。

9日の祭りには氏子や市民約20人が参加。神事に続き、それぞれ願いが叶うように祭壇に祈りをささげ、天然石の小型願い石を受け取った。本多会長は「小型の願い石を持ち、信じれば願いは必ずかなう。存在を多くの人に知ってほしい」と話した。

■小型願い石は持つと一つだけ願いがかなうとされ、参拝後に頒布所で初穂料500円を納め入手する。石を入れる巾着袋も500円。願いがかなえば神社に返す。

2026年6月10日山形新聞より