興譲館学則
興譲館学則(安永5年9月細井平洲先生揮毫 米沢興譲館高校所蔵)

2009年11月25日に放送されたNHKの番組「歴史秘話ヒストリア:第24回放送『ただ、人を助けたい~直江兼続と「義」の後継者たち~』」の中で現生徒が学則を読んでいる姿が映りました。全国から学校に問い合わせが来ています。

先生の教えに生徒は素直に従う。
生徒はおだやかにしてつつしんで従い、自分の持っている知識や先入観にとらわれず、心を白紙にして徹底して学ばねばいけない。
善い行いをみてはこれに従い、正しい行いを聞いてその通りにする。
おだやかで、親には孝行をし、兄弟仲良くして、少しぐらい学問ができるからといって、驕り高ぶってはいけない。
志すことに間違いがなく、行いは必ず公平無私でなくてはいけない。
普段の生活においても、必ず徳のある立派な人をお手本にする。
きちんとした態度で、心を謙虚にする。
朝早く起き、夜は遅く寝て、常に身なりはきちんと整える。
先生に教えられたことは、質問を重ねてよく理解し十分に復習する。そして、常に細心で注意深くなければならない。
以上のことを怠ることなく実行する。これが学ぶものの基本の心構えである。

紀徳民〈きのとくみん〉(細井平洲先生の諱:本名)