県立保健医療大名誉教授の日下部明さん(86・S31卒)=米沢市城南2丁目=が「人生八十五年 雑記帳」を自費出版した。英オックスフォード大に留学した際にお世話になった恩師や医師との思い出をつづった。

「人生八十五年 雑記帳」を手にする日下部明さん(S31卒)=米沢市

日下部さんは1937(昭和12)年米沢市生まれ。県立米沢西高(現米沢興譲館高)卒業後、東北大医学部に進んだ。75~76年と80~82年の2度、渡英し、整形外科の先端医療を研究。米沢市立病院長や県立保健医療大学長などを歴任した。

2012年に米沢市立病院や県立保健医療大での体験をまとめた「人生七十五年 雑記帳」を出版した。今回は英国留学時代に親交を深めた医師に焦点を当てた。

オックスフォード大は、最先端の医療技術を学ぼうと世界各国から優秀な意思が集う。冊子に登場するのは26人。いずれも個性あふれる人々で、特に印象深いのは恩師のロバート・ダッシー教授(故人)という。肥満細胞の研究や血友病の整形外科的治療で名高い医師で、優しく接してくれた。

日下部さんは「外国人医師や若手にとても親切で教育熱心な人だった。来日した際には米沢を案内し、白布温泉に宿泊してもらった」と振り返る。A5判、44ページ。

2024年4月20日山形新聞より