関係者が南陽ワインの歴史や特徴について学んだ研修会=南陽市・えくぼプラザ

 「ワインの里・南陽市」として、より知識を高めてもらおうと旅館や飲食店の従業員を対象とした「南陽ワイン研修会」が17、19の両日、市内えくぼプラザで開かれた。参加者は、恵まれた環境下で栽培されたブドウで造られる南陽ワインの国内的価値の高さを再認識しながら、今後の可能性について考えた。

 南陽産ワインに関する統一した知識を確立するとともに、ブドウの栽培から醸造に至るまでを学んでもらおうと、「南陽市ワインの里づくり委員会」(須藤龍司会長、事務局・市商工観光課)が初めて開催。2日間で委員会メンバーを含めた計36人が参加した。

 市内の結城酒店の結城秀人さん(S54卒)が講師を務めた。南陽市のブドウについて「傾斜地で水はけがよい土壌で栽培され、ブドウに適度な水分ストレスを与えることになる。果実の肥大を抑制し、味が濃縮される」と強調した上で、「市内全6ワイナリーで製造されている全ての商品が国内で収穫したブドウを使った『日本ワイン』。南陽市は日本ワインのふるさとと言える」と、産地としての特徴を解説した。

 また、参加者への事前アンケートでワインに合う料理についての関心が高かったことから、ワインと食材のペアリングについても解説。赤や白、ロゼといったワインの種類、白身や赤身の魚や肉などを分類した上で「調味料や調理法で色が変わるケースもある。食材の色とワインの色を合わせながら、料理とワインの相性を楽しんでほしい」などと語った。

 今後は「ブドウの栽培」「ワインの醸造」をテーマに研修会を開くことにしている。

2021年8月24日山形新聞より