小関敏彦さん(66・S49卒)=20181030山形新聞より

文化庁は1日、文化活動で優れた功績を挙げた人や団体に贈る2022年度文化庁長官表彰に、県内の酒造り指導の第一人者として知られ、元県工業技術センター所長、県酒造組合特別顧問の小関敏彦さん(66・S49卒)=山形市=や、歌手・俳優のジュディ・オングさん(72)、落語家の三遊亭好楽さん(76)、料理研究家の土井善晴さん(65)ら86人と6団体を選んだと発表した。14日に都内で表彰式を開く。(後略)

酒造研究と指導で本県のレベル向上

2022年度文化庁長官表彰を受けた小関敏彦さんは川西町出身。米沢興譲館高を卒業して新潟大でバイオ関係を学んだ後、1980(昭和55)年に県職員になり、県工業技術センターを拠点に酒造りの研究指導一筋に歩み、本県を日本トップレベルの酒どころに押し上げた。

87年には各蔵の酒造技術者が集う県研醸会の設立に尽力し、各蔵が切磋琢磨して技術を底上げする他県に例を見ない体制を築いた。文化庁からは県内酒蔵の品質向上のための技術指導、酒米の開発と指導、地理的表示(GⅠ)「山形」を活用した日本酒の発信活動を通じ、酒造技術の向上と日本酒文化の国内外への発信と普及に大きく貢献した功績が評価された。県職員を定年退職後は経験を生かして県酒造組合の特別顧問に就き、引き続き県内酒蔵の技術向上に力を発揮している。2018年には本紙日曜随想の筆者を務めた。

2022年12月2日山形新聞より