上杉茂憲の功績について紹介する案内板を前にする上杉邦憲さん(右)と宮嶋敏郎米沢中央ロータリークラブ会長(S50卒)=米沢市

米沢藩最後の藩主で沖縄県の2代県令を務めた上杉茂憲(もちのり・1844~1919年)について紹介する案内板の除幕式が30日、米沢市の松が岬第二公園で行われた。関係者が沖縄で教育普及や産業振興に努めた茂憲の功績を次世代に語り継ぐことを誓った。

案内板は米沢中央ロータリークラブ(宮嶋敏郎会長・S50卒)が設置した。幅約2メートル、高さ1・6メートルで、「指導者の心得」と題し、有為の若者を東京で学ばせる県費留学の制度など茂憲の沖縄県令としての取り組みを解説。「茂憲公は謙信公や藩政改革を導いた鷹山公を誇りとし民を大切にする教えを受け継いだ」と米沢藩に受け継がれた精神にも言及している。裏側には沖縄県内にある茂憲の説明板や歌碑の写真を添えた。

上杉家17代当主の上杉邦憲さんと宮嶋会長らが除幕。宮嶋会長は「米沢出身の先人が沖縄に貢献したことを市民や観光客に伝えたい」、上杉さんは「曾祖父に代わり、お礼を申し上げる。教育を大切にした茂憲のことを多くの人に知ってもらえるとうれしい」と話した。

2022年12月1日山形新聞より