ぶらり町歩き、魅力ぎゅっと。川西・小松版案内マップ完成

川西町の史跡やスタンプラリー参加施設などを掲載したマップ

仙台藩初代藩主・伊達政宗が生まれた米沢を起点に、伊達家にゆかりのあるエリアで案内マップを作って交流を図る「伊達三日月街道プロジェクト」。川西・小松版のスタンプラリーマップが完成し、川西町の歴史を感じながら史跡や飲食店などを巡るイベントが町内で繰り広げられている。

プロジェクトは伊達三日月街道活性化協議会(進藤俊彦代表・S50卒)が主体となり、米沢周辺から仙台までを結ぶ地域で伊達家にちなんだ要素をPRし、活性化を目指している。かつて小松地区には伊達家譜代の家臣・原田氏が配され、政宗が宿泊した常念寺などが残っている。

マップはA4判二つ折りで、町浴浴センターまどかをはじめとする各参加施設や町商工会などで配布している。同地区の町並みをイラストで描き、飲食店や入浴施設といった参加施設を紹介。原田城跡や同寺、明治期に本県を訪れた英国人女性旅行作家イザベラ・バードの宿泊地も記している。町商工会の金子浩樹事務局長は「川西の魅力が詰まった地図を手に、町歩きを楽しんでほしい」と話していた。

スタンプラリーは11月4日まで開催。参加した10施設ごとの条件を満たした買い物などをしてスタンプを集める。特賞(1万1千円相当)は全施設。金賞(3300円相当)は8施設以上、伊達三日月賞(550円相当)は5店舗以上で応募できる。問い合わせは町商工会0238(46)2020。

改めて知る、地域の宝。第4弾制作へ、関係者が町内巡り

伊達政宗が奉納した鐘の説明を受ける照井博恵さん=高畠町亀岡

「伊達三日月街道プロジェクト」で、第4弾となる高畠町のマップ制作が進んでいる。14日、地図のデザインを担当する白鷹町出身のイラストレーター照井博恵さん(36)=広島県大崎上島町=が町を訪れ、地図で紹介する観光スポットなどを見て回った。

「伊達三日月街道」の発起人で同街道活性化協議会の進藤俊彦代表(S50卒)=米沢市赤芝町=とともに町内を巡った。亀岡文殊の大聖寺では「たかはた伊達の会」の島津憲一会長の案内の下、伊達政宗が奉納したとされる鐘「永仁の古鐘」を見学した。鐘は、元々は幼少期の政宗が学問に励んでいた資福寺(同町夏茂)にあったもので、政宗が岩出山(宮城県)に国替えする際に大聖寺に移されたことを紹介。その後、照井さんらが歴史に思いをはせながら鐘を鳴らした。

照井さんは「亀岡文殊には何回も来たことがあるが、政宗と関係の深い鐘があることは知らなかった。高畠町を巡って、魅力的な場所がたくさんあることを改めて知り、この経験をマップ作りに反映させていきたい」と話していた。マップは8月中の完成を目指している。2千部を発行し、置賜地域の観光施設などに配布する予定。

2023年7月15日山形新聞より