風船を使った遊びを楽しむ児童=川西町生きがい交流館

川西町内でこども食堂を開いている「なかよしキッチン」(佐藤千恵美代表・H14卒)は、新たに放課後児童の居場所づくりプロジェクト活動として「なかよしクラブinこまつ」を始めた。町内の主に4年生以上で、両親が共働きなどで1人で過ごす時間が長くなったり、友達と家が遠く一緒に遊びにくい子どもがいることを受けた取り組み。毎月1回程度を目指し、学習や仲間と交流ができる場所を提供する。

同キッチンは2019年に活動を始め、町内の子育て世代などを対象にした食事会、余剰食品を無償提供するフードパントリー、子ども服の譲渡会などを実施している。佐藤代表は保護者仲間との会話で、児童の下校後の過ごし方で悩みを抱える家庭が多いことを知った。町中心部の小松地区は学童保育施設があるものの、利用は1~3年生が中心で、4年生以上の居場所づくりを課題と考えた。

初回のなかよしクラブは同町小松小の児童を対象に3日、町生きがい交流館で開いた。需要などを確かめる目的もあり、4~6年生に限定した。児童17人が参加し、安全確保のため佐藤代表らが学校から同館まで付き添った。子どもたちは宿題に取り組み、自分たちでおやつを仕上げて食べ、風船遊びや卓球、輪投げなどの多様な遊びを楽しんだ。

参加料は無料とし、今後も継続的な開催を見込んでいる。佐藤代表は「子どもたちの反応は良かった」とし、「現在は小松小のみを対象としているが、ゆくゆくは町内全域での活動に育てたい」と展望を語る。今後の開催時期は同キッチンのフェイスブックやチラシ配布で周知する。


2024年6月5日山形新聞より