自作を前に説明する亀岡博さん(S29卒)=米沢市

中学校の元美術教諭で米沢市芸術文化協会長などを務める亀岡博さん(87・S29卒)=同市東2丁目=の造形展「亀さんのZAKKA展」が27日、同市のよねざわ市民ギャラリーで始まった。創作の楽しさが伝わる多彩な作品が並ぶ。

水彩画を中心に、彫刻、版画、レリーフ、書など中学時代から現在までの約180点を紹介している。元教員らしく、教え子の肖像や「教育目標」の版画も。創作の分野や技法、モチーフが多岐にわたるのは「生徒に教えながら、自分も一緒に面白がって取り組んできたから」という。

「現場主義」を貫き、滑川温泉を描いたシリーズ作品ではJR奥羽本線峠駅から写生版を背負って歩き、熱気にひかれた青森ねぶた祭にも4年間通った。米沢、高畠などの古民家を題材にした水彩画も目を引く。亀岡さんは「全ての作品に思い出がある」と話している。7月2日まで。

2023年6月28日山形新聞より