協力店に募金箱・大学生向け新たに募る

生活の困窮や虐待といった事情を抱える子ども、若者を支えようと完全給付型基金「子どもたちの未来を支える里親基金」を運営する認定NPO法人With優(米沢市、白石祥和代表・H12卒)がサポートの輪を広げるため、支援内容を拡充している。協力店に置いている募金箱で今年末まで大学生向けの寄付も募っており、白石代表は「公的機関では支えきれないところに手を差し伸べたい」と語る。

「公的機関では手の届かない所に手を差し伸べたい」と語るWith優の白石祥和代表(H12卒)と募金箱=米沢市

基金は昨年10月、同法人が中心になって創設した。18歳以上は児童相談所の支援を受けられないなど、既存制度では救い切れず、迅速な対応が求められるケースで活用。生活資金や体験費用を支援している。

基金は会員の会費で賄い、会費は個人が毎月1口千円から、法人が同3千円からで、現在の会員数は約60個人と約10法人。ほかに毎月は無理でも支援の志を持つ人のため、単発で寄付を受け付ける制度もあり、募金箱を市内外の飲食店や美容室、道の駅など協力店約50店に設置している。

少しでも多く支援金に充てようと、運営メンバーはボランティアとして活動に関わる。本人や支援機関から相談を受けると法律の専門家や支援者の意見を踏まえて給付し、既に高校生への修学旅行費用補助など計8件をサポートした。

同法人は置賜地域の困窮家庭の学習支援も担い、費用の問題で長期休暇や祝日に出かける機会のない子どもと日常的に接している。行政の委託事業では資金を遊びや遠出に充当できないため、基金はこうした体験活動にも役立てられている。今年8月には小中高生14人の参加を得て、飯豊町で「家出合宿」を敢行した。

これまでの活動の中で、親から金銭的支援を受けられず、生活費を自ら稼がなければいけない大学生の存在を把握した。そこで、募金箱では12月末まで大学生向け支援金を募っている。

今後も支援や家出合宿を継続する。基金や募金箱は要支援者の存在を地域に発信するツールでもある。白石代表は「地域に基金のあることを知ってもらい、必要な人に支援が行き届くようにしたい」と語る。支援をしたい人や必要な人の問い合わせはWith優0238(33)9137まで。

2025年9月6日山形新聞より