置賜地方の五つの酒造会社や飲食店、酒販店などでつくる「おきたま五蔵会(ごくらかい)」(村田剛会長)の新酒を楽しむ会が8日夜、長井市の中央会館で開かれた。会員や日本酒ファンなど約40人が各蔵元の杜氏らと一緒に味わいを確かめた。
同会には加茂川酒造(白鷹町)から醸造事業などを引き継いだ新会社「加茂川」、長沼合名会社(長井市)、鈴木酒造店長井蔵(同)、若乃井酒造(飯豊町)、中沖酒造(川西町)の5社が所属。会場にはそれぞれ3種類ずつ持ち寄り、水の代わりに酒を使って仕込む貴醸酒や、コシヒカリで仕込んだ品など個性の光る新酒が仕込み水とともに並べられた。
蔵元ごとに杜氏らが味の特徴などを説明した後、乾杯した。参加者は「貴醸酒は甘くてワインのよう」「仕込み水の味も違う。これが土台になるのか」などと語り合いながら飲み比べを楽しんでいた。事業引き継ぎ後、初めて仕込んだ成果を披露した加茂川酒造の小嶋一晃社長(H16卒)は「五蔵会の皆さんに仕込みを教えてもらい、この場に立てたことがありがたく、感慨深い」と話した。
新型コロナウイルスの影響で中止となった恒例の「新酒披露宴」に代わり、規模を縮小して開催した。
2022年6月10日山形新聞より