駒形依子医師(H12卒)の説明に聞き入る生徒ら=米沢市・米沢七中

県内で熱中症による中学生の救急搬送が相次いだことを受け、米沢市の有志が4日、同市の米沢七中(斎藤一徳校長)で熱中症予防の出前授業を行った。3年生の89人が、思春期に特に注意する点について理解を深めた。

同市で婦人科クリニックを営む駒形依子医師(H12卒)が解説した。駒形医師は運動中以外も、ミネラル分を含んだこまめな水分補給が大切とし、出血で水分が排出される月経持は、より注意が必要と強調した。第2次性徴が起きる思春期は体内に熱がこもりやすくなるとし、「水分が取れない場合は冷たいものを口に含むなどし、体内温度を下げて」と呼びかけた。

高梨遥々香(ののか)さん(14)は「呼吸だけで水分が失われることに驚いた。こまめに補給したい」、大河原凛世(りせ)さん(14)は「具体的な質問をすることで、友達が体調不良を伝えやすくなるようにしたい」と話した。

今年は同市の中学生が部活動からの帰宅途中に熱中症の疑いで搬送され、死亡した他、山形市内で体育祭練習中の中学生13人が搬送された。出前授業は米沢市のNPO法人With優などが試験的に開催した。来年度以降、熱中症対策の教材作りなどを検討している。

2023年9月5日山形新聞より