温泉宿・ホテル総選挙のバリアフリー部門で全国2位を獲得した登府屋旅館の貸し切り風呂=米沢市

全国の温泉地と旅館やホテルの活性化を目的にした「温泉宿・ホテル総選挙2022」の投票結果が公表され、米沢市小野川温泉の登府屋旅館がバリアフリー部門で2位、山形市蔵王温泉の蔵王国際ホテルがリゾートホテル部門で3位を獲得するなど、本県宿泊施設が複数入賞した。

温泉宿・ホテル総選挙は「温泉総選挙」を実施する「旅して日本プロジェクト」が昨年から実施。計30部門に全国561の宿泊施設が参加し、国民の応援投票の獲得数に応じて順位が決まる。今年6~9月に計14万6398票の投票があり、県内関係では各部門のトップ10以内に6軒の宿泊施設が入った。

登府屋旅館は、車いす生活の人でも温泉を楽しめる宿を目指そうと2014年から設備改修などを開始。山形新聞社のクラウドファンディング「山形サポート」などを活用し、車いす利用者が入浴できる貸し切り風呂などを整備している。遠藤直人社長(H6卒)は「『車いす利用者が温泉に入ることを諦めないように』と取り組んできたことが評価され、うれしい」と話した。

蔵王国際ホテルはリゾートホテル部門で3位のほか、高級宿・ホテル部門で8位。同ホテルを運営する蔵王カンパニー関連では、蔵王四季のホテルがバリアフリー部門で5位、リフレッシュ部門で9位、おおみや旅館が山の幸部門で10位に入った。蔵王カンパニーの布施正一専務は「多くのお客さまから支持をいただきうれしい。おもてなしに尽力した従業員にも感謝したい」と話した。

本県からはほかに、蔵王つららぎの宿花ゆらん(山形市)がペット部門の4位とスポーツ・レジャー部門の10位に入った。和歌(うた)の宿わかまつや(同)がバリアフリー部門で6位だった。

2022年11月12日山形新聞より