貴重な展示品が並び「長井線の歴史を感じてほしい」と語る中井晃社長(S48卒)=長井市・ギャラリー停車場

今年4月に全線開通100年を迎えるフラワー長井線に関する資料を集めた展示会が、長井市のギャラリー停車場(旧長井小第1校舎)で開かれている。100年前の建設報告書やレールなど、貴重なものを取りそろえた。5日まで。

1923(大正12)年に現在の赤湯―荒砥間が全線開通した。翌年に鉄道省新庄建設事務所(当時)が発行した報告書「荒砥線建設概要」は、工事の費用や進捗状況、用地取得価格、工事従事者の賃金など詳細なデータを記録している。抜粋した表や記述をパネルにして、初めて展示した。

100年前に米国のテネシー製鉄所で製造され、長井線で使われたレールは発注者の鉄道省の刻印を確認できる。著名な鉄道模型製作者による精密な木造駅舎の模型、実際に使用された制服、旧国鉄時代の使用済みの切符や記念切符も数多く並んだ。駅ごとに刻印の異なる検札ばさみがそろい、硬券(使用済み)にパンチを入れる体験もできる。

運営する山形鉄道が「長井線全線開通100年山鉄切符荒砥線建設資料展」として開催している。中井晃社長は「さまざまな展示品から長井線の歴史を感じてほしい」と述べた。

2023年3月2日山形新聞より