池田めぐみさん(H10卒)に関連するニュースです。

 日本スポーツ協会の理事に、フェンシング女子個人エペでアテネ、北京両五輪に出場した池田めぐみさん(41・H10卒)=南陽市=が就いた。長らく競技の国内第一人者として活躍し、本県スポーツ協会の技術・指導員として地元のスポーツ振興にも携わってきた。選手時代の知見も踏まえながら「地域スポーツの発展やアンチ・ドーピングの啓発に力を入れていきたい」とする池田さんに抱負などを聞いた。

  重ねた知見発揮・アンチ・ドーピングにも力

 ―理事就任の心境は。

  「競技者としてだけではなく、足掛け15年にわたって(山形)県スポーツ協会の活動に携わり、スポーツの可能性や直面する課題などと向き合ってきた。その中で培ったベースがある。視点が山形から日本に広がろうとも活動や取り組むべきことは延長線上にあるからスタンスは変わらない。これまで積み重ねてきたことを発揮できたらいいと思っている」

 ―力を入れて取り組みたいことは。

 「地方の実情を知る一人として地域スポーツの発展に関わっていけたらと思っている。今は運動部活動を含めて地域スポーツに改革の波が押し寄せている。スポーツ界が一丸となって取り組むべき課題でもあり、その土地に合った方策を模索できれば。また勝ち負け以外の価値の部分もフォーカスし、スポーツがコミュニティーの場として機能していくために何をすべきかも考えていきたい」

 ―新型コロナウイルスのスポーツ界への影響をどう見ている。

 「当初は大会中止が相次いだが、運営方法の見直しによって日常を取り戻しつつある。関係者が開催に向けて考え合ったことで無駄がそぎ落とされ、大会自体がブラッシュアップされた感もある。選手にとって調整が難しいとも言われてきたが、休息と準備が十分であれば、パフォーマンスも上がると感じた。スポーツの在り方を考えるきっかけにもなったのではないか」

 ―現役時代からアンチ・ドーピングに取り組んできた。

  「日本アンチ・ドーピング機構アスリート委員として携わっており、培った経験は生かしていけると思う。プレーヤーにとっても観客にとってもクリーンを前提とした勝負は重要なこと。知識の有る無しで大きく違うが、関心が薄い面もあり、教育活動は広く展開して意識付けを図っていかなければと思っている」

2021年7月1日山形新聞より