南陽市は25日、スポーツ庁の補助金採択を受け、子育て期などの女性を対象としたスポーツを通じた地域活性化に本格的に取り組みと発表した。フェンシングのオリンピアン・池田めぐみさん(44・H10卒)=同市椚塚=が立ち上げた一般社団法人「YAMAGATA ATHLETE LAB.(ヤマガタアスリートラボ)」(ラボ)と連携し、中学校部活動の地域移行と連動して親子一緒の運動機会を創出する。

スポーツを通じた健康増進と地域活性化を目指し意欲を語る池田めぐみさん(H10卒)=南陽市役所
部活の休日受け入れ先

補助金は「運動・スポーツ習慣化推進事業補助金」で、市は市議会9月定例会に関連予算705万円を提案する。

市とラボは今年2月、市民の健康増進に関する包括連携協定を締結している。ラボは、思い通り体を動かせるよう整えるコンディショニングを柱に、健康増進やライフパフォーマンスの向上に向けた取り組みとして、市民向けのセミナー開催に携わってきた。

ラボは、10月以降に休日部活動の受け入れ先として活動を本格化させる。その中で、中学生の母親を交えたコンディショニングを学ぶ場を提供する予定だ。筑波大とも連携し、効果の検証も行う。

同市では30~40代の運動実施率が14.8%と低く、このうち「子育て」を理由に運動に親しめない女性が多いことが課題だった。

池田さんはこの日、市役所で「自分の体を知り、整え、健康を守れる市民が1人でも多くなるようサポートしたい。中学と家族から活動の輪を広げていきたい」と意欲を語った。

2023年8月26日山形新聞より