関係者連携・相談、学びの場を検討
フェンシング女子個人エペでアテネ、北京の両五輪に出場した池田めぐみさん(43・H10卒)=南陽市椚塚=が、これまで培った経験を生かし県内スポーツ選手らのサポートに乗り出す。活動として、競技を安心して継続するための相談体制づくり、体づくりの学習機会提供などを考えている。世界で活躍した元選手を含む本県ゆかりのアスリートらに協力を求めており、スポーツを通した本県活性化を目指す。
池田さんは現在、県スポーツ協会スポーツアドバイザー、山形大非常勤講師を務める。2021年度には日本スポーツ協会理事、22年度にはスポーツ庁のスポーツ未来開拓会議メンバーに就いた。競技のほか、こうした経験を踏まえ、本県でスポーツに携わる選手や保護者、指導者らのサポートを志し、昨年12月に一般社団法人「YAMAGATA ATHLETE LAB.(ヤマガタアスリートラボ)」を立ち上げた。
同法人の活動に協力を求めているのは、本県にゆかりがあり、実績ある複数競技のアスリート。協力メンバーは今後固め3月下旬に「山形アスリート会議」を開く。同会議で本県スポーツの現状や課題について情報共有し、方向性や具体的な活動を決める。たたき台として▽競技者がより安全・安心に取り組めるようアスリート目線で回答できる相談体制の整備▽運動機能向上を目的とした「コンディショニングクラブ」開設▽食を含めた体づくりのイベント開催―などを用意している。
池田さんは「(選手には)ドーピングやハラスメントに関する悩みも少なくなく、こうした問題に対応することも話し合いたい」と語っている。
同法人の活動について池田さんは「競技者の成長のきっかけになる取り組みにしたい」とし、「スポーツの種類、世代、レベルを越えて競技人がつながり、アスリートの力を山形の力に変えていきたい」と意欲を見せている。
2023年2月21日山形新聞より