しあわせ子育て応援部長・西沢恵子さん(S58卒)

-国の子ども・子育て政策重点化を踏まえ、「子育てするなら山形県」の実現に向けた取り組みは。

「関連施策を「こどもまんなか山形」推進プロジェクトと位置づけ、地域特有の課題に対応した支援対策を充実させる。当事者の意見を幅広く聞くため、小中高生が参加する『県こども会議』、保護者らが対象の『子育てホンネトーク』などを開催し、県こども計画(仮称)に反映させる」

-出会いから結婚、出産、育児までの継続的な少子化対策が求められている。

「人工知能(AI)を活用したマッチングシステム『Ai(あい)ナビやまがた』、ボランティア仲人『やまがた縁結びたい』といった結婚希望者に寄り添った支援を継続し、若手社会人向けのライフデザインセミナーを企画して結婚観・家庭観の醸成を図る。不妊治療に加え、検査への費用助成にも乗り出し、妊娠・出産を望むカップルの経済的・精神的な負担軽減につなげる」

-ヤングケアラーをはじめ、困難な環境にある子どもなどをどう支えるのか。

「ヤングケアラー支援では新たにコーディネーターを配置し、関係機関と連携したアウトリーチ(訪問支援)を強化する。困難女性支援法の施行を踏まえ、性的被害、家庭関係破綻といった女性を巡る問題の多様化・複雑化に対応し、昨年度策定した基本計画に基づいて女性の人権や相談窓口の周知などに注力する」

-1月に県パートナーシップ宣誓制度を創設した。

「これまで4組が宣誓しており、家族同様の自治体・民間サービスの拡大へと制度の周知に努める。多様性に関する理解促進セミナー、当事者対応のポイントなどを記した自治体職員向けガイドブック作成などを通じ、県民の意識醸成を図り、誰もが個人として尊重される共生社会の実現を目指す」

2024年5月2日山形新聞より